はじめに
オオクワガタの飼育ついて

 主流の菌糸ビン飼育を考える上で最も疑問に思われることは、これだけ多くの人が大型に挑戦しているにも拘わらず80mmを越す成虫が居ないに等しいと言うことです。
 もっと、数多くの80mmオーバーが居ても良いと思いませんか?

 そこで、その理由を単純に推測するとその1つは、”オオクワガタの大きさは遺伝的な限界で、通常の飼育では80mmを越えることは非常に困難である。”、他方は、”菌糸ビン飼育の手順や方法が間違っている。”と言う2つの考え方が思い浮かびます。
 もし、
前者が真実であるならば諦めるしかありませんが、
後者が事実ならば、まだまだ更なる大型を作出する余地が残されていることを期待できるでしょう。

 さらに、”
天然のオオクワガタに何故大型が少ないのか?”と言うことも考えたことがありますか?

 これも又同様に考えれば、天然の幼虫を条件良く育てるとかなり大きくなることから、”
大きくなれる環境が少なく、殆どの幼虫が自己最大サイズの成虫になれない。”と考えることができます。
 従って、数多くの幼虫が大きくなれる遺伝的な要素があるのに、大きくなれる要素を発揮できずに成虫になっていることを意味すると言えます。
 つまり、オオクワガタが自然の中でどのような条件で繁殖しているかを考慮して、”
大きくなれる資質を阻害している条件を取り除いて対処すること”が必要です。

 当然、菌糸ビン飼育は自然と違い”人工の世界”なので、自然の状態をそのまま当てはめても何の意味もありません。そこで、自然界に於けるオオクワの生態を充分承知の上、幼虫により有利な状況を与える大型作出の
新しい育成方法が必要となります。

 尚、内容については、科学的、生物学的に考察した場合不都合が生じるかもしれませんが、あくまで実際に飼育した結果を踏まえていますので、学術的な内容を問う前に実際の飼育方法が優先されなければ意味が無いと言うことを念頭に置いてください。