人工産卵木の作り方と使い方

作り方
 紙筒や木筒等にバクテリアマット産卵用を詰めて、適度な堅さに圧縮する。
 粗目のシイタケ粉砕木を少し混ぜて下さい。空気を確保する為です。
 水分量に注意する。僅かに少な目の方が良いと思います。

圧縮中 完成

                
???虫の気持ちに成って作る事が秘訣です???
 
2000年8月19日 インドアンタエウスに人工産卵木を初めて使用する。
使い方
 通常の産卵木と同様にセットする。
 潜り込み易い様に穴を空けると良い。
 人工産卵木の水分量はマットの水分量より多少多くする。
 全体的には少な目の方が適しています。


外産のインドアンタエウスで現在実験中なので詳しい事は随時お知らせ致します。

 横の穴から潜り込んだので人工産卵木の上部が盛り上がる。

 紙筒の回りにかなりの数の坑道が見られ、紙筒の下方で内部からマットへ出る為の坑道を作る。
 容器の下部を厚さ8cm位堅く固めて、上部は軟らかい状態で2層にしてセットする。

 マットの堅い所にも数個の卵が見られる。
8月31日 インドアンタエウスの卵を取り出す。

 崩さない様に容器から取り出す。
 プラケース内のマットは大き目の洗面桶等にあけて、丁寧に卵を探す。


 カッター等で外側の紙筒を切る。
 丁寧に桶の中で広げる。
 内側から紙筒を囓った跡が随所に見られる。


 紙筒の内壁に沿って11個の卵を産み付ける。
 更に、紙筒下部の外側に4個産み付ける。


 
8月19日にセットして、8月31日までの13日間で初卵15個を採取。
はっきりと境目に産み付けた卵。

 予想通り、紙筒とマットの境目に数多く産み付ける。
 卵の取り出しが非常に簡単で見落としが殆ど無い。

 

 卵の回りに空間を作る為、全て卵より大きめの抗に産み付ける。
 

 材の感覚で割ることが出来る。
 マットの腐朽状態と、特に水分に注意しながら、そのまま2齢まで育てても良い。

 マットは腐朽の状態に注意して再利用する。
 何回も使えるので、大変便利です。
 その際、水分と内容は調整する。
 腐朽が進んでいる様ならば、多少粗めの新しいマットを加えてください。
 8月31日〜9月9日 2回目の採卵

 今回は3個でした。
 マットの腐朽が浅く、水分量が多めでした。
 微妙な調整が必要とされます。 
 
 乾燥気味の古いマットの方が数多く生みます。

9月9日〜9月18日 3回目の産卵
紙筒とマットの境に産んだ卵 紙筒をかなり囓る。

 10日間で7個の卵を採取。全て、境目に産む。
 かなりのノウハウを体得する。
 アンタエウスの産卵木代用品として実用性に問題はありません。

 水分量に注意が必要です。
9月19日〜10月1日 水分量と固さの関係を知る。

2ペア合計15個のインドアンタエウスの卵を採取。
今回は、全てマットに産ませる。
水分が多目の時は柔らか目に、少ない時は堅めに圧縮しても良い。
マットの圧縮による固さと水分量は産卵数に影響します。
固さを使い分けると効率が上がります。
空気の含有量もかなり影響している様です。
10月1日〜10月15日

40数個のインドアンタエウスの卵を採取。
ダミーの産卵木を入れてマットに産ませる。
産卵木とマットを比較させる事も効果的です。
取れ過ぎでうんざり?しています。
マットの善し悪しが全てです。
11月13日 紙筒の中に詰めるマットについて

 人工産卵木の中に詰めるマットは、褐色腐朽菌により可成り分解の進んだ物を使います。シイタケ材の細目粉砕木に幼虫の糞(使用済みの菌糸ビン)を混ぜて1ヶ月位寝かして下さい。
 バクテリアが粉砕木の中で繁殖し始めると粉砕木全体が茶色く成って来ますので、細かめの篩(ふるい)を掛けて、プラケース等に”フワッ”とした感じで保存します。水分は堅く握って辛うじて固まる位が適当です。
 本格的に使用出来るには、分解が始まってから3ヶ月位掛かります。マットの状態で産卵数が決まります。
 使用する紙筒は、水分に強い厚手の物なら何でも良いと思います。科学薬品の使用は非常に気になりますが、セメント打ちに使う紙筒を使用していますが問題は無い様です。

 
紙筒が手に入らない場合には、厚手のボール紙を丸めて自作して下さい。

是非、試して下さい。