産卵木について

種類

 カワラタケ、レイシ、シイタケ等の菌種がありますが、菌糸が良く腐朽して、質の良い物ならどれでも良く生みます。キノコの種類によって産む産まないを決めるのは間違っていますが、良く乾燥させて菌糸が死んでいる材を使用することが重要です。
 樹種は、クヌギ、ナラ、柳等がありますが、固定概念にとらわれず、キノコの種類ではなく、状態の善し悪しが問題になります。


良質の産卵木 粗悪な産卵木

 例えば、外産のアンタエウスには柔らかいレイシ材が良いとされていますが、柔らかいシイタケ材の方が良く産みます。通説に囚われないで対処してください。
方法

 樹皮を取り除いた場合は、産卵木の側面に卵を産むことが多く、その場所が良く分かり”卵出し”が楽に行えますが、カビが生えやすく注意が必要です。
 幼虫出しの場合は長い期間そのまま置くので皮を剥かない方が良いでしょう。


堅さ


 国産のオオクワガタ(クルビデンス系)は外国産より堅めの方が良いでしょう。卵で出す場合は柔らか目、幼虫に成るまでそのままにする場合は堅目を使用してください。
 尚、”卵だし”の場合は、樹皮を取り除いて使用するので、芯があっても側面が上質であれば問題はありません。

堅めの産卵木  柔らかめの産卵木
 

水分量

 浸ける時間は材質によって大分異なりますが、国産の場合は堅めの方が良いので通常は20〜30分浸けてください。少な目より多目の方が安心して使用できるので、あまり神経質に成らないでください。

 菌糸が良く腐朽して、かなり柔らかく、30秒位浸ければ良い物もあります。しかし、水に浸ける前の重さをハカリで確認してから水を吸わせれば、水分の割合が正確に分かります。完全に乾燥した時の重量の30%位が目安になります。特にアンタエウスの場合は、少な目の方が無難です。
 感に頼らないことも大切です。

 もし、灰汁抜き等の都合により長時間浸けなければ成らない時は、水がたくさん入る大きな容器とエアーポンプを使用してください。しかし、水温の高い時期は、長時間浸け過ぎると水が腐り変な臭いがしてきますので注意してください。使用する水は天然水であれば申し分ないのですが浄水器の水でも充分です。