蛹化に付いて

きのこのページメニューへ戻る

その12

 幼虫の状態にもよりますが、3齢終期の幼虫は蛹化の準備をする為に場所の選択が優先され殆ど餌を食べないので、口腔摂取に代わって体内でタンパク質を作成する必要があり、バクテリア等の繁殖状態が充分であれば縮みは少ないように思われます。
 しかし、口腔による食物の摂取がなければ、バクテリア等が体内で食べる餌にも当然限界があるので、体内の状態が良い内に早めに蛹化させる必要が生じます。

 蛹化する切っ掛けは、通常、幼虫の生理的な状態が優先されると思いますが、居場所の状態が悪くなり、そこから早く離れなければならない状態、つまり生命に危険を感じる状態が生じた時に飼育結果からですが早まるように感じられます。

 そこで、実際の方法として乱暴ではありますが、乾燥気味で食べることができないマットを詰めたビンに状態の良い3齢終期の幼虫を入れて短期間に蛹化させる方法があります。以前10数頭で実験したことがありましたが全て短期間で蛹化させることができました。しかし、技術的に完成した分けではないので行う時は注意してください。
 これからの課題として、如何に縮みを小さくして同じ体重の幼虫を効率よく大きな成虫にさせる方法の開発が必要になります。

 3齢終期の幼虫を短期間で蛹にすることができる蛹化専用マットの開発が急がれます。