ヒラタケ菌の菌床ブロックに減菌処理をした材を埋め込みヒラタケ菌の菌糸を腐朽させ、キノコの菌糸を必要とする種類のクワガタ幼虫がヒラタケ菌の菌糸が腐朽した飼育材の中に潜り込むことにより大型の成虫を作出する為の飼育材入り菌床ブロックです。
現在行われているクワガタ幼虫を飼育する方法は、通常、材飼育、菌糸ビン飼育、マット飼育の3通りで技術的にもかなり向上していますが、各飼育方法には長所短所があり、クワガタ虫の種類によって適・不適もあります。
その中で、ヒラタケ菌の菌糸ビン飼育は栄養価も高く、大型のクワガタ成虫を作ることができるので人気がありますが、使用期間が短く何回も交換する必要が生じます。
しかし、カワラタケ菌が腐朽した天然の飼育材は、長期間の幼虫飼育の使用に耐え、交換の手間が省けますが、栄養価の面でヒラタケ菌の菌糸ビンに劣り、大型成虫の作出が難しくなります。
そこで、大型の作出が容易なヒラタケ菌の菌糸ビンと長期間の使用が可能な材飼育の長所を取り入れれば、栄養価の高い餌を連続して与えることができるので大型成虫作出の容易な幼虫飼育用品を作成することができます。
その組み合わせの方法はいろいろあると思われますが、大きさや形を考慮して、更に取り扱いが簡単で且つ使用しながら材の中にヒラタケ菌の菌糸が容易に腐朽できる構造のものを作成すれば良いことになります。
その形状は、ヒラタケ菌の菌糸ブロックの中に減菌した材を埋め込むことにより、菌糸ブロックの内部に栄養価の高い飼育材を作ることができるので、菌床ブロックが劣化しても材飼育と同様に長期間の使用が可能になります。
更に飼育材入り菌床ブロックはビニール袋等で簡単に梱包するだけで良く、容器に封入する必要がないので価格面でも節約することができます。
又、特別な使用方法は必要とせず、飼育材入り菌床ブロックの上部に幼虫の大きさに合った穴を空け、その中に幼虫を入れるだけで、幼虫は材の中に潜り込んでいきます。
そして、今まで使用していた菌床ブロック内の飼育材が劣化した時は、新しい飼育材入り菌床ブロックの上に幼虫が入っている使用中の飼育材入り菌床ブロックを乗せるだけで、幼虫は自分から新しい飼育材入り菌床ブロックに移って行くので、菌糸ビン等の入れ替えと異なり幼虫に負担が掛かりません。
飼育結果から菌糸ビン飼育と比べて、菌床ブロック内の材の中に潜り込んだ幼虫はヒラタケ菌の菌糸が腐朽した栄養価の高い飼育材を長期間交換なしで連続して摂取することができるので充分大きくすることができます。 |