9.ターンの切っ掛けと浮力を得ながらの制動

まず最初、一瞬ではあるが 2.の板が浮く感覚??で ヒザは伸ばさないで、1.の板に荷重して下さい。
同時でも良いのですが切っ掛けを作るために一瞬ではあるが別々に行った方が楽であるかの様に思われるからです。

イメージとして、図の状態で、2.のスキー板を自由にする為にスキー板の進むスピードより一瞬速く体が谷側へ向かって落ちる動作を行い、谷側の板2.が浮く感覚で 山側の板1.体重を乗せて矢印の方向にずらせば(くの字に曲がっているヒザを伸ばす) 1.のスキー板は山側の高い位置(方向)に向かってずらすことが出来ますので 2.のスキー板が遅れない様に 1.のスキー板を追い掛けて高い位置(山側)にずらせば、ブレーキを掛けながら方向転換(回し込みターン)を行うことが可能です。
当然、斜面に対してスキー板の左右方向が入れ替わりますので、遅れないように山側に成るヒザを曲げて、谷側のヒザは伸ばし、次のターンの準備を行います。

図の状態でまず最初に、1.の板がハンドルの役目(方向転換)でブレーキ操作を伴いながら山側へ動き始めると同時に、2.の板の外側のエッジで雪面をひっかきながら前に押し出す感覚で、1.のスキー板を追い掛ければ良いのです。

要約すれば、ターンの切っ掛けは山側の板に体重を乗せて、谷側の板が浮く感覚で操作すると云う事です。


結果、スキー板の速度に関係なくハンドル操作とブレーキ操作をターンの初期から行うことになりますので、特に急斜面で速度を一定に保つことが容易です。
つまり、スキー板の先端が谷へ向く(先落としターン)まで待っていたのでは、時間が掛かるのでスキー板に加速する時間を与えることとなり、その都度、速度制御に余分な労力が必要となります。

<重要>:谷側の板2.が山側の板1.を追い掛けて行く時に、板2.の内側のエッジを浮かせて外側のエッジでひっかく様に減速しながら板1.へ寄せて行くと雪面に対する浮力が増加して沈み込みが激減するので雪質に関係なくターンが簡単になります。
谷側の板2.は意図的に前に送り出して、先端は幾らか開き気味にして下さい。悪雪や深雪の時に浮力の確保が出来るので雪面(表面)での操作が簡単になりますよ!!

つまり、減速時には雪面を下に押すだけでなく、スキー板の浮力も考慮すると云うことになります。特にスキー板が上下する雪面においての制動は押すだけでなく、ひっかく動作が浮力を得るために必要になります。


*速度制御は山側のスキー板に荷重して谷側へ回り込んで動く時から始まることになります!!
*常に入れ替わる山側と谷側のヒザの曲げ具合は非常に重要です。
ターンの切っ掛けは山側の板に体重を乗せて下さい。山側板への荷重は重要です。
減速の方法は雪面を押すだけでなく、浮力を得ながらひっかく動作があります。



 *参考までに見てください。”先落としターンと回し込みターン

2022/1/26 更新