2.深雪

ここで言う深雪(ふかゆきと言おう)とは、ストックを付いても積雪の度合いが分からず幾らでも潜ってしまう状態のことです。
深雪の滑り方で最も基本的なことは、スキー板全体が雪の中に埋もれていて板のトップが見えないうちに左右の方向転換をしてはいけません。
浮き上がった時がチャンスであると思って下さい。

スキー板全体が雪の中に埋もれている時に左右の方向転換を行うと、基準に成る部分の特定が出来ず、側面抵抗でスキー板の進む方向を見失うからです。
必ず、スキー板の先が雪面に浮かび上がるのを確認して下さい。
では何故、スキー板のトップが見えて雪面に浮いた時に左右の方向転換を行わなければならないのかと言うと、スキー板が雪の中で上下する動きを左右の動きに変換させる都合があるからです。
通常のゲレンデではスキー板が雪面に対して上下する動きは有りませんが、深雪では上下するスキー板の動きを利用します。


実際の力の加え方は、スキー板のトップが雪面に見えた時が三角形の頂点で、左右に三角形の斜面があると仮定して、その斜面にスキー板を上から押しつける感覚でスキー板の左右方向を決めれば良いのです。スキー板を左右横方向に押してはいけません。
浮いて斜めに沈む、浮いて斜めに沈む、を繰り返して左右のターンを行うことになります。”浮かす動作”、”沈める動作”が基本の動きになります。

その際、重心の前後移動も加えて下さい。曲がる時は前、浮く時は後ろ、感覚的には逆になる感じがすると思いますが??

最も重要なことは、斜面に対して上部(山側)の板だけに加重を行い、谷川の板には極力加重しないで操作することです。浮力を確保するための絶対条件になります。

尚、不整地のゲレンデにても、程度の差は有りますが同様のことが言えます。
深雪が簡単になりますよ。

9.ターンの切っ掛けと浮力を得ながらの制動も必ず読んで下さい。 >

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更に付け加えれば、深さが分からない程深い場所では浮力の確保が絶対に必要なので、浮力の切っ掛けを作る為に山側の板を多用して滑るということになります。ここも
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2022/3/8 更新